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伊藤ファミリー手作りの区画サイン

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Episode4-2

 ヒミツの解明

大切なのは  
“ おいしさ ” じゃない?

大阪府大阪市  あべのハルカスファーム / 東邦レオ株式会社

家族みんなで農園に来られる伊藤さんご一家

家族で野菜作りに挑戦している伊藤さんファミリー。
ご夫婦に農園を借りた理由を訊ねました。

笑顔あふれる伊藤さんご一家

「私たちは二人とも大阪市内の出身で。夏休みに子供たちを自然がたっぷりある田舎につれて帰る、そんなことができないんです」
現在のお住まいもハルカスから徒歩5分。
“公園もあまりないし、土に触るというか、踏むこともほとんどない”という都会です。

お父さんがお子さんにシャベルの使い方を教えながら耕しています

ハルカスファームを借りたのは「子供たちも自分で作ったら、野菜がどう作られているのか分かるし、安全な野菜が食べられるんだったら楽しみもできていいのかな、と思って」という妻の雅子さん。
一週間に一度は必ず子供たちと農園に来るといいます。

一方、夫の正さん。選んだ理由は“距離”にあったといいます。
「郊外の畑もあるけど、散歩気分で気楽に何度も来られるところがいいなと思ったんです。子供たちが大きくなるまでの短い時間を少しでも一緒に過ごせたら、と思って」
なんと今回の利用料はすべてお父さんの正さんのお小遣いから出したのだそう!

スコップを構えて笑顔のコウキ君とヒロト君

収穫した野菜をたくさん食べるという長男の弘貴( こうき )くんと広翔( ひろと )くん。
そこでちょっとこんな質問。
「自分でとった野菜、やっぱりスーパーで買ったのよりおいしい?」
わかりやすい答えを期待していた編集部。ところが…

「う〜…ん。味は一緒」
えっ!?

ちょっと太ってしまったミニキュウリ

「でも見た目が違う。キュウリはふくらんでて小さい。とげとげしてるのもあるし。売ってるのはみんな同じ」というのは長男の弘貴くん。
ハルカスファームでは、ホームセンターではあまり売っていないような珍しい品種を育てることもできます。失敗しにくい早生の物を中心にその数100種類にも。
「カタチが違うのがおもしろい」と弘貴くん。
妻の雅子さんも「野菜を食べること」への向き合い方が変わってきたといいます。

雅子さんの携帯を皆でのぞきこむ仲良し一家

「え〜と、写真撮ったよね」と携帯電話を覗き込む伊藤ファミリー

「ここで作った野菜はやっぱり買うのより新鮮でおいしいですよ(笑)でも、食べきれないくらいできちゃう。ふだんはキュウリはサラダくらいにしか入れないけど、ちょっと変わった料理にしてみようと思って。この間キュウリ餃子を作ってみたんです」

末っ子の広翔くんがすかさず「それ、むっちゃおいしかった!」と満足げ。
餃子だけでなく、キュウリをスープに入れてみたり。食べきろうと苦心したことでレパートリーがぐっと広がったといいます。

収穫した野菜を抱えて満面の笑顔のヒロトくん・伊藤家で作ったキュウリ餃子の写真

雅子さん撮影/キュウリ餃子!

たくさんの人が集まる都市農園ならではの魅力もあると、夫の正さんはいいます。
「この間、別の会員さんの畑でジャガイモの収穫を見せてもらったんです。そしたら子供らは“今度はあれ作りたい”って言い出してね。スーパーで買い物してるだけじゃ、なかなかこうはいきません」

楽しそうに草取りをするヒロトくんとマサコさん

「会員さんは阿倍野の人が多いんで、道でバッタリ会うこともあって。“行った?”とか“野菜なってたね”とか話ができるのも楽しいんです」と雅子さん。

最近はシニアや家族だけでなく、独身の男女の間でも、畑仕事にトライする人が増えているといいます。

「やってみたいな」と思った方。
都心の屋上に?それとも郊外で本格的に?

一方、郊外型の広々とした都市農園。こちらも人気です!

続いては屋上型と郊外型、それぞれのリーディングカンパニー2社へ突撃。
日本が抱える社会問題を見事にビジネスに結びつけたその手腕に迫ります!

あべのハルカスファーム

日本一の高さを誇る超高層ビル「あべのハルカス」にある都市農園。近鉄百貨店・あべのハルカス近鉄本店が百貨店初の会員制屋上貸し農園として2014年の4月にスタート。
約600㎡。1区画は5㎡。
http://www.machinaka-saien.jp/farm/harukasfarm

東邦レオ株式会社

1965年設立。建築関連事業や緑化関連事業の他に、全国のビルの屋上で都市農園を展開する。
あべのハルカスファームの運営を担う。
http://www.toho-leo.co.jp

おいしいのヒミツ