新規就農者の“知恵”
連れて行ってもらったのは、なんと田んぼ! え、米作りもしているんですか?
「僕は3枚の田んぼで作ってます。今年で2年目です」という森さん。
「僕はバジリコやルッコラを作ってますけど、それは地域の皆さんは作っていないので、栽培方法なんかは訊けない。だけど、お米って地域の方は誰でも作っているので訊きやすいんです」
「米作りは水を足したり、引いたりしながら作るんですが、それが難しい。
排水の方法なんかをひとつひとつ、やりもって教えてもらうんです。すると自然と打ち解けていけるので助かっています」
“米作りは最高のコミュニケーションツール” と言うのは先輩農家の上宮平
さんです。
上宮さん自身も会社を定年退職し、米作りを始めたのは6年前。
「米作りの相談をしてくれると、だんだん話が弾むのよね。茎のこのあたりがちょっと黄色くなったら刈っていいとか、そういうのは我々には分からない。本にだって書いていないし。そういう時、地元の人が教えてくれるのよ」
「私もここに戻ってきて分かったけど、地域は若い人が要る。欲しいの。森くんみたいな若い人が入ってきてくれて、すごくこのあたり活気がでてきたよ」
コミュニケーションツールとして米作りを始めたものの、すっかりその面白さに魅了されたという森さん。
「上手な人が作ると、同じ広さでもいっぱい出来るんです。今はこの広さでだいたい450kgの収穫だけど、500kgくらい作れるようになりたいんです」とニッコリ。
キラキラした好青年の森さん。
そんな森さんらを支えようと地元の農家さんが立ち上がりました。
日本の農業の伝統をつなぐ、感動の物語は次回へ。