生き方
続いて案内してもらったのは、不思議な植物の畑。「かっこいい!」とIカメラマン。バシャバシャとシャッターを切りまくります。
実はこれ、ズッキーニ。農場長の伏見さんの人生を変えてしまった野菜だといいます。
東京生まれの伏見さん、農業に転身したのは30歳を超えてからのこと。
前職は料理教室の先生だったそうです。
「ズッカ(zucca)はイタリア語でカボチャという意味。小さいカボチャという意味で、ズッキーニ(zucchini)。キュウリみたいに見えるけど、カボチャの仲間なので、実のつけかたが全然違うんですよ、と料理教室の生徒さんに教えていたんですけど、実際は見たことがなかったんです」
「それで、野菜を勉強したくなって。会社を辞めて農業の専門学校にはいったんです」
人生を180度転換した原動力となった農業の魅力を聞いてみると…
「働いてる時、東京に住んでいましたけど…。都会は疲れますよね、生きているだけで(笑)」
…これには取材班も笑うしかありません。
それは冗談として、と伏見さんが続けます。
「私、自分でいうのもなんですけど、器用にできちゃうんです。要領が良くて会社勤めしていても、すぐにある程度できちゃう。物足りなくなっちゃうんです」
「ところが農業をやってみると、思い通りに全然いかない(笑)
種の生命力で野菜ができて、自然の中でやらせてもらっていると感じる。
台風が1度きたらうまくいっててもつぶれてしまいますしね。
うまくいかないから、おもしろい。私にとって、それが農業の最大の魅力ですね」
「電車で通勤してオフィスで働いていたけれど、今は軽トラで出勤して畑がオフィス(笑)
好きな格好をしてメークも楽しんでます」という伏見さん。
まさに自分の生き方を貫いた21世紀型の農業女子!でした。
さて、そんな久松農園。取材班をビックリさせた栽培方法をしていました。
奥の深〜い農業の世界へ、さらに進みましょう。
茨城県南部の土浦市で1999年から有機農業を営む。
年間50種類以上の野菜を消費者に直販。
昨年出版した『 キレイゴトぬきの農業論 』(久松達央・著)が話題となっている。
http://hisamatsufarm.com