農家の知恵
「栽培期間無農薬」という栽培手法をとっている久松農園。
おもしろい畑がある、と連れていってもらったのは、草ボウボウのカボチャ畑…
実はこれ、雑草抑制を目的としたリビングマルチ(被覆植物)。
カボチャを植えている列と列の間に意図的に生やした「麦」だそうです。
無農薬農法を実践する久松農園では除草剤は使いません。そこでこのリビングマルチを利用しているのですが、カボチャにもいい効果があるといいます。
「カボチャしか生えてないと、カボチャが好きな虫(害虫)ばかりが集まってきます。
けれど、麦を植えると、麦が好きな虫もやってきて畑に多様性が生まれるんです。
単にカボチャが好きな虫と、その虫が好きな虫だけがいるわけではなく、何十種類の虫がいた方が、食ったり食われたりしながら、いろんなバランスが保たれやすいんですね。
自然の力を借りた無農薬農法の知恵です」
畑の土にも気を配るというのが農場長の伏見さん。
「ウリ科のものばかり作っていると、その病気に弱い土壌になる。
夏にウリ科をしたら冬はキャベツとアブラナ科とか、畑も変えていきます」
「へ〜!」「ほ〜!」連発の取材班でした。
茨城県南部の土浦市で1999年から有機農業を営む。
年間50種類以上の野菜を消費者に直販。
昨年出版した『 キレイゴトぬきの農業論 』(久松達央・著)が話題となっている。
http://hisamatsufarm.com